減価償却制度については、平成19年度の税制改正において、法定耐用年数経過地点で取得価格の全額(100%)を償却可能とし、既存資産は償却可能限度額(95%)を撤廃するなど、約40年ぶりに大改正されましたが、平成20年度税制改正においても、さらに法定耐用年数区分を約40年ぶりに見直し、55区分に大括り化するとともに、使用実態に即した使用年数に基づく耐用年数の見直し、 短縮特例制度の手続き簡素化が行われています。 1.法定耐用年数を55区分に簡素化 改正前の法定耐用年数は、機械や装置の種類ごとに390区分に細分化されておりましたが、今回の見直しで、「機械及び装置」の資産区分が、日本標準産業分類の中単位に55区分に大括り化されました。 2.法定耐用年数の変更が実務に与える影響 法定耐用年数の見直しは、平成20年4月1日以後に開始する事業年度について適用されますが、既存の減価償却資産についても適用されますので、実務的にも少なからぬ影響が出てきます。 つまり、既存の減価償却資産についても、償却率をすべて変更しなければならない、という事務負担があります。改正の主な対象が機械装置であるため、大規模な工場ではかなりの事務負担が発生することが予想されます。 ただし、法定耐用年数が短縮される場合には、従来の長い耐用年数を適用したままでも、償却限度超過額は発生しないため、事務負担とのバランスを考えた上で、従来の耐用年数を使用するという選択肢も考えられます。 また、次期以降の予算については、新しい法定耐用年数を基に作成する必要があります。ともあれ、55区分に簡素化されたことで、新規に機械装置を取得する事業者の事務負担が軽減されることが期待できます。 |